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シニア期の猫ちゃんライフ 

最近の調査では、猫ちゃんの平均寿命は約15歳。

20年ほど前は10歳と言われていました。治療方法や予防医学が発達して、長生きになりました。その反面、高齢に関わる疾患が増えています。
今日は、そのシニア期の病気と問題行動についてお話したいと思います。

猫ちゃんの年齢を人に換算すると、、、
11~14歳を高齢期、人の60~72歳に相当
15歳以上は後期高齢期、人の76歳以上に相当
するといわれています。

寝る時間が多くなった、爪とぎやグルーミングをあまりしなくなった、食べ方にむらが出るようになったなどの変化が見られたりします。

病気としては、慢性腎不全、甲状腺機能亢進症、変形性関節症、認知機能不全症候群などが認められます。

動物の行動は、体の様々な異常を反映するので、行動などの変化が見られた場合には、検診を受けましょう。

続きには、その個々の行動の変化と対策についてお話します。

トイレの問題

猫ちゃんトイレの4大要素☆

1.清潔      
定期的な掃除、飼育頭数プラス1個、換気

2.安心・安全   
静かな場所、落ち着いてゆっくりできる場所、好みの形

3.居心地のよさ  
休息所や食事場所より2m以上離れている
好みの猫砂

4.アクセスの良さ 
設置場所、トイレの縁の高さ

慢性腎不全では、おしっこの量が増えたり、尿路感染症などによりそそうをしてしまうことがあります。
変形性関節症では、移動が大変、またぐのがおっくうなど、新参猫のストレスなど、、、
病気により、排せつの問題を起こすこともありますので、思い当たる場合には、おしっこを持って病院で検診を受けましょう☆

性格の変化

不安や痛みから攻撃や防御反応が増えたりすることがあります。
痛みの原因には、変形性関節症、関節炎から来ることが多いです。レントゲンを撮ると、60~90%の猫ちゃんに骨の変化が表れています。触られると痛がるほかに、ジャンプをしない、階段の上り下りがぎこちない、姿勢がぎこちないなどの変化が見られます。

異常に鳴く

甲状腺機能亢進症や、犬・ヒト同様認知機能不全症候群が疑われます。
健康な猫ちゃんの11~14歳の猫ちゃんの28%に、15~21歳の猫ちゃんの50%以上で、認知症の5徴候(下記参照)が見られ、15歳以上では過剰な鳴きと無目的な活動が一般的です。

認知症の5徴候

D:見当識障害       
    飼い主がわからなくなる。落ち着きなく歩き回る。など

I:社会的相互作用の変化  
     遊ぶことの興味の低下、挨拶行動の低下、攻撃性の増加など

S:睡眠周期の変化     
    日中の睡眠増加、夜中の睡眠減少

H:不適切な排せつ     
    そそう、排せつ場所の変化

A:活動性         
    無目的な活動の増加、食欲の増加・減退など