症例紹介

歯が欠けた!(犬の上顎第4前臼歯)

病気の紹介

歯が欠けてしまったということで来院されました3歳の柴犬ちゃんです。

1ヶ月くらい前に気づいたとのことで、正確にいつ折れたかはわからないとのことでした。

歯磨きをすると痛みがあるのか、折れた側の奥歯はなかなか磨かせてくれないそうです。

診察をすると、折れたところがわかり、中程度に歯石が付着しています。でも嫌がってこれ以上は見せてくれません。

まだ3歳ですし、残したいのはやまやまです。見た目では判断がつかないので、後日、麻酔下で精査した上で、歯を温存する治療をするか、抜歯となるか判断することにしました。

 

残念ながら破折のラインは、歯根部まで深く入り込んでいます。

 

治療法の紹介

歯根部のレントゲン検査です。第4前臼歯は3本の根があり、そのうち1本の根の先端周囲の透過性が増しています。

もしかすると、折れて露出した歯の血管(歯髄)から感染を起こしている可能性もあります。

以上のことから、この歯は抜歯適応とし、抜歯処置を行いました。

これで、この歯について心配する必要はなくなりました。

大事な大事な裂肉歯です。反対側は折らないように、歯周病にさせないように、オーラルケアを頑張って行きましょう